連載大特集 第4回 シカゴ市長からのメッセージ&再びハイティンクについて[公演情報]
今回のシカゴ響特集、再び名匠ハイティンクについて・・・なのですが、 ここでシカゴ交響楽団来日に際し、なんと現地シカゴ市長から急遽メッセージが届きました!

シカゴ市長として、シカゴ市を代表し、シカゴ交響楽団の日本公演に足をお運びくださいます皆様をお迎えできることを、大変嬉しく存じます。 一世紀以上にわたり国際的名声を維持し、シカゴのみならず世界中で数え切れぬ多くの人々を楽しませてきたシカゴ響は、常にシカゴの文化生活の中心的な役割を果たしてきました。毎シーズン優れたコンサートを提供している彼らは、シカゴ市の革新と卓越の精神を反映するものであり、拡大を続ける芸術愛好市民層を下支えするものです。 大阪との姉妹都市関係をはじめ、日本とシカゴの人々を結びつけるビジネスや交流の発展が示すように、シカゴと日本の間には密接な絆があります。今回の文化交流を通して、私たちの友好の絆をさらに強いものとし、日本との理解を深めることを期待してやみません。
シカゴ市長  リチャード・M.デイリー


「シカゴ市の革新と卓越の精神を反映・・・」
まさしくそうですね。私たちはそうしたシカゴ響を楽しんでいるのですね!

さて、現代を代表する巨匠中の巨匠ベルナルト・ハイティンク。
彼のこれまでの歩みを振り返ってみますと、その中でひとつ目を引くのは、今までたくさんの作曲家の全集CD(レコード)を作っていることです。 たとえばコンセルトヘボウ管とベートーヴェン(2回)、シューマン、ブラームス、ブルックナー、マーラー、チャイコフスキー、ショスタコーヴィチなどの交響曲全集やR.シュトラウスの主要管弦楽曲集などを。 さらにボストン響とブラームス、ロンドン響とベートーヴェン、ロンドン・フィルとヴォーン=ウィリアムスの交響曲全集を、また完成はしませんでしたがウィーン・フィルとのブルックナー、ベルリン・フィルとのマーラー交響曲などを録音しています。 オペラに目を向けても、モーツァルトの4大オペラ、ワーグナー「ニーベルングの指環」全曲など膨大な量です。 そういったたくさんのCDをフィリップス、デッカ、EMIなどの名門レーベルからリリースしています。

それらを録音した1960年代〜80年代は“レコード全盛期”ということもありますが、これだけ多岐にわたる作曲家の交響曲全集ないし主要曲集のレコーディングをメジャー・レーベルから任される、というのは、それだけ大きな信頼を得ていたことの証でしょうし、ハイティンクの演奏の特徴のひとつであるバランスの良さ ―― 思い入れが過度だったり、逆に客観的にも過ぎず、その音楽の姿や内容を適切に、品格をもって描き出す ―― はCDの聴き手にとって、手許において何度も聴き直すには相応しい資質なのだと思います。

またそうした理由のほかにも、何といっても尊敬するに値する、厳しくも温厚な人格でもあることから、若い頃から大物ソリストに大変な信頼があり、「協奏曲全集」の共演指揮者としてもしばしば起用されていることも注目されます。(たとえばヘンリク・シェリング、クラウディオ・アラウ、アルフレッド・ブレンデル、ウラディーミル・アシュケナージ、マレイ・ペライア、アンドラーシュ・シフら)

以前、そのピアノの巨匠シフが
「自分は最近、あまり協奏曲を演奏することを強く望まないが、ハイティンクとラトルが指揮するのならば別だ。」
と語っていましたし(ハイティンクとは、現在ルツェルンでヨーロッパ室内管と、ピリスとともにベートーヴェン・チクルスを進行中)、 ドイツ最高の名ヴァイオリニスト、F.P.ツィンマーマンも
「ハイティンクとベートーヴェンやブラームスを共演するのは自分にとっても特別な機会。」
と言っていました。

また、シカゴ交響楽団に話を戻しますが、シカゴ響のアシスタント・コンサートマスター、デイヴィッド・テイラーはハイティンクのことをこう言います。
「全ての指揮者がお手本にすべき人。多くの指揮者はいかに自分自身を聴衆に印象付けるかを気にしますが、ハイティンクにとって重要なことはいかに音楽を聴衆に届けるか、ということ。彼は決して指揮棒を振りすぎず、常に明確で、論理的で、かつ素晴らしい音楽性にあふれています。 彼が自分の時間とエネルギーを我々のために費やしてくれることに、心から感謝しています。」

ハイティンクについて、特集の第1回目で「若い頃は大器晩成と言われ・・・」と書きましたが、ひとつひとつ地道に努力して、ひとつひとつの曲をものにしていった結果、今やこのように周囲から敬愛される、幅も厚みも申し分ない大芸術家となったのです。 現在のハイティンクはここ10年くらい、それこそ1回の演奏会を大切にするために、自身の信頼に足る、選りすぐりの限られた名門オーケストラだけを指揮しています。 シカゴ響をはじめとして、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、ロンドン響、コンセルトヘボウ管(桂冠指揮者)、ドレスデン・シュターツカペレ、ボストン響(名誉指揮者)、ヨーロッパ室内管などです。 しかしそれは、メジャーだから指揮する、信頼する、ということではなく、 自身との関係の中で最高の質と技量を発揮してくれ、一緒に音楽を作っていけるオーケストラだから、ということなのでしょう。

ハイティンクの来日は数少ないながら、ここ数回の来日公演で、
英ロイヤル・オペラとのモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」、
ウィーン・フィルとのブルックナー「交響曲第7番」、
PMFオーケストラとのマーラー「交響曲第9番」、
ドレスデン・シュターツカペレとのブルックナー「交響曲第8番」、R.シュトラウス「英雄の生涯」
など、味わい深い名演だったことが思い出されます。

さあ、いよいよハイティンク&シカゴ響、コンサートの幕開けは間近です!



チケットお申し込みはこちらまで
2月1日(日)4時 サントリーホール
2月3日(火)7時 サントリーホール
2月4日(水)7時 サントリーホール



2009-01-30 18:49 この記事だけ表示
 
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