御年87歳!!! “予測不能”の異端のヴァイオリニストに瞠目せよ![公演情報]
 もう聞き飽きた! そう思う曲だって、一度ギトリスの演奏に触れると、次は何が起こるかと、ハラハラ、ドキドキ。こんな経験のできる演奏家が、この世の中にどれほどいるだろうか。1922年生まれ、今年87歳を迎えるヴァイオリン界の巨匠、ギトリス。これまでたびたび来日し、そのたびに“伝説”を作り上げてきた男が、また帰ってくる。

 ギトリスの演奏は、オーソドックスで安心して聴ける音楽を求める人には不向きかもしれない。でも、もっと刺激的な、これまで聴いたことのないような、新たな体感を求めるファンには、これほどうってつけの演奏家はいないだろう。なぜなら、彼の演奏はいつも、“予測不能”だからだ。

 クラシック音楽には、作曲家の書いた楽譜がある。だから、その通りに弾く?と思ったら大間違い。たしかに、楽譜は大事だ。でも、それだけでは音楽にならない。クラシック音楽は、ある作曲家が作った曲を、演奏する人間の音楽性によって解釈・再現する、再現芸術。だからこそ、同じ曲でも演奏家によってまったく違う作品にもなりうる可能性を秘めたところに、クラシック音楽の楽しさ、おもしろさがある。

 もちろん、そのためには卓越した演奏技術も必要だが、高度な技術と音楽性を兼ね備えた真のヴィルトゥオーゾと言ってもいいギトリスだからこそ、それが可能となる。

 ギトリスの演奏は、即興性を伴った、独創的で大胆な解釈と、独特のボウイング(弓の扱い)から生まれる、個性的な音色が特徴と言えるだろう。それ故、彼の演奏にはいつも賛否が生まれ、時に“異端”という言葉がその代名詞として使われることもある。でも、超人的な技術で、ありったけのヴァイオリンの可能性をこれでもかと見せつけられると、なぜかそれは、嫌みでもなんでもない、それがあくまで自然な出来事のように映る。そこには、まさに、「生きた音楽」がある。クラシック音楽=古い音楽、という感覚は捨てたほうがいい。

 今回はソロ・リサイタルだけでなく、キエフ国立フィルハーモニー交響楽団との共演でチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲も披露する。誰もが一度は耳にしたことのある名曲で今度はどんな発見をさせてくれるのだろうか。

 さらに、「イヴリー・ギトリス(vn)と素敵な仲間たち」と題したコンサートでは、ギトリスの教え子たちとのメンデルスゾーン。この公演は「途上国の子どもたちのためのチャリティーコンサート」として行われるが、著書『魂と弦』では、音楽に対する溢れる情熱と子供たちへの温かいまなざしを注ぎ、長年、ユネスコ親善大使(教育文化プロジェクト基金、文化振興)も務めるギトリスならではの公演だ。


■イヴリー・ギトリス来日公演
キエフ国立フィルハーモニー交響楽団&イヴリー・ギトリス

イヴリー・ギトリス(vn)と素敵な仲間たち

イヴリー・ギトリス(vn)リサイタル

公式サイトはこちら http://www.tempoprimo.co.jp/top.html




2009-07-24 10:27 この記事だけ表示
 
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