<特別連載>ニコラウス・アーノンクール&ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス伝説 ―音楽の真実へ【第3弾】[公演情報]

 今秋、ついに最後の来日を果たす巨匠アーノンクールとウィーン・コンツェントゥス・ムジクス。彼らの来日公演に向けてこの唯一無二のコンビと、アーノンクールの目指した音楽について皆様に紹介してきました連載も今回が最終回。アーノンクールの貴重なインタビュー映像が登場します!

KAJIMOTO

T.誕生 〜まずは楽器を探す旅へ…

U.アンサンブルの秘密 〜演奏技法へのあくなき挑戦



V.アーノンクールの思いの全てを語る

アーノンクール自身が語る、最後のツアーへの思い、そして前回の日本公演の思い出とは・・?

まずは、貴重なハイドン「天地創造」のリハーサル風景と共にどうぞ。


さて、それぞれのプログラムについて。

バッハ:「ロ短調ミサ」

バッハが最後に作曲した世紀の大作。この曲こそ、教会音楽の範疇を超え、すべての人に向け、すべての人のために祈られる音楽。「マタイ受難曲」とともに西洋音楽の頂点に立つ大伽藍。モーツァルトもベートーヴェンも、ショパン、シューマン、ブラームス、ワーグナー・・・ 皆バッハを知って大作曲家になったのだ。

この世の平安を勝ち取ろうとする、感動的な崇高さを持った「ロ短調ミサ」。アーノンクール&CMWも折にふれて取り上げてきた、大切な一曲。
音楽界の惰性を排し、真実への道を切り拓くために戦ったアーノンクールの思いと祈りを分かち合わんことを!


ハイドン:「天地創造」

“交響曲の父”“弦楽四重奏の父”など、あらゆる面で後世に多大な影響を与えた作曲家、ハイドン。アーノンクール曰く、「その人生の全てが込められた」曲。これは大きな意味での生命賛歌であるようにも聴こえる。
冒頭の混沌から、「光あれ」の言葉と共に響く圧倒的なハ長調!そして生命の光の強さを想起させるほどのまばゆいティンパニの響き!しばらくすると、水の中の生き物、そして空を飛ぶものが生まれゆく。地上に生命が満ちていくのだ。耳を澄ませてみて欲しい。木管楽器の流れるメロディと、それに寄り添う合唱から、波立つ海原と、その上を群れになって飛ぶ鳥たちの姿が見えてくるようだ!
この曲は我々に、人間、そして生命が“生きる”ということを芸術で示した、素晴らしい作品なのだ。


モーツァルト:交響曲 第35番「ハフナー」、セレナード 第9番「ポストホルン」

2006年来日時の「レクイエム」の名演から4年。
アーノンクールのライフワークの柱であるモーツァルト作品から、最後の日本公演のために惜別の意味を込めて選んだ2曲が演奏される。
アーノンクールのモーツァルトは1970年代から、他のアーティストの流麗な演奏とはあまりに違ったスタイルで物議を醸してきた。フォルテとピアノの極端な対比や、強烈なアクセントが頻発する「ジュピター交響曲」然り、「フィガロの結婚」然り・・・
皆、従来のモーツァルト観を覆すものだった。しかし、これらの意欲に満ちた独創的表現は、モーツァルトの音楽に本来備わっているものを引き出したものだ、ということを、今や世界はアーノンクールの指揮から納得させられることになったのだ。
マエストロが指揮するモーツァルトの管弦楽作品が、日本で聴ける最初で最後のこの機会。



いかがでしたでしょうか。
いよいよ今週、アーノンクールが来日します!
二度と訪れることのない世紀の瞬間を、どうぞお聴き逃しなく!

【お知らせ】
先日公募しました「アーノンクールと私」エッセイの一部を公開しています。

>>拝啓 ニコラウス・アーノンクール様

皆さんの心にも特別な思い出が残ることを願って・・・。




2010-10-22 13:12 この記事だけ表示
 
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。