オケプラスOPEN記念!在京オーケストラ座談会 その1 〜欧州名門へデビュー重ねる29歳ヤクブ・フルシャが披露演奏会〜都響〜[公演情報]

◆欧州名門へデビュー重ねる29歳ヤクブ・フルシャが披露演奏会〜都響

福地(都響): 11月はインバルのブルックナー交響曲第6番が注目です。ブルックナーは5番、8番に続いて、今月末に6番、来春3月には9番、その後2番と続きます。マーラー指揮者、ブルックナー指揮者という言い方で言えば、インバルはマーラー指揮者というイメージが強いかもしれませんが、ブルックナーでも多くの名演をつくってきました。8番では、インバルのこだわりで第1稿(初稿)を使用しましたが、非常に新鮮でスケールの大きな演奏でした。インバルの指揮も精彩で緻密な部分とともに、オーケストラから雄大な流れを引き出す力が素晴らしく、これが「ブルックナーの田園」とも呼ばれる第6番でも聴きどころではないかと思います。ソロ・コンサートマスターの四方恭子が奏でるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番との組み合わせで、艶やかな音楽をご堪能いただけます(第706回定期演奏会 11/29 東京文化会館第707回定期演奏会 11/30 サントリーホール)。

 さらに注目いただきたいのが、12月のフルシャのプリンシパル・ゲスト・コンダクター就任披露公演です。チェコものがメインで、サントリーホールではドヴォルザークの《フス教徒》、スメタナの交響詩《ブラニーク》、マルティヌーの《リディツェへの追悼》、ヤナーチェクの《グラゴル・ミサ》と、チェコの歴史に基づいた曲ばかりです。(第708回定期演奏会 12/14 サントリーホール)東京文化会館ではマルティヌーの交響曲第3番を取り上げます(第709回定期演奏会 12/20 東京文化会館)。

 ご本人からはチェコものばかりでなく幅広いレパートリーをやりたいという希望もあるのですが、同時にチェコの隠れた名作を、それこそ伝道師的な使命でやりたいという想いもあり、ぜひマルティヌーを紹介したいと。マルティヌーは、チェコでの評価ほど日本ではまだまだ評価されていない作曲家だと思いますので、ぜひ、ご注目いただきたい。

 1月の定期演奏会は、別宮貞雄プロデュースとして毎年、日本人の作品と海外の作品を組み合わせてやってきましたが、その最終シリーズ第11回、12回では、指揮にヨナタン・シュトックハンマーが登場します(第710回定期演奏会 1/18 サントリーホール第711回定期演奏 1/24 東京文化会館)。現代物も得意で、フランク・ザッパの録音など幅広い分野で活躍する気鋭で、都響へは初登壇なのですが、権代敦彦、田中カレン、西村朗の最先端の作品と、ジョリヴェ、M・A.ダルバヴィを集めた演奏会となります。作品は協奏曲が中心で、ピアノの向井山朋子、永野英樹、サクソフォンの須川展也、そして当楽団首席チェロ奏者の古川展生といった多彩で魅力的なソリストを迎えて、古典的な協奏曲とは一味違った独奏の妙技を楽しんでいただけるのではないかと思っています。


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2010-11-22 19:24 この記事だけ表示
 
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