プロジェクト3×3 Vol.1 パク・ヘユン ヴァイオリン・リサイタル[公演情報]

韓国の超大型新人ヴァイオリニスト、パク・ヘユン 初リサイタル

 世界の名だたるコンクール優勝者をはじめ、これから確実に世界に羽ばたくであろう才能豊かな若い演奏家を継続的に紹介するという、画期的なプロジェクトが始まる。それが「プロジェクト 3×3」。その第一弾は、2009年、若干17才にしてミュンヘン国際コンクールで史上最年少優勝のヴァイオリニスト、パク・ヘユンだ。


 「プロジェクト 3×3」は、毎年のように世に送り出されてくるクラシック音楽界の若手演奏家のなかから、将来有望な新進気鋭の期待の演奏家を選び出し、2011年からの3年間に渡り、東京、大阪、名古屋の3都市で紹介するというプロジェクトだ。

このプロジェクトの特筆すべき注目点は、選ばれた一人の演奏家が、3年連続してリサイタルを行うということ。つまり、これから将来を嘱望される期待の若手が毎年変貌を遂げていく様を追うことができる、ということだ。しかも、驚くべき低料金が設定されているのは、なんとも嬉しい限り。
 お気に入りのアーティストをみつけて、毎年その成長を楽しみに聴きに行く、というのもクラシック音楽の楽しみ方、そして、演奏家を応援するパトロネージュの精神にも通じることだろう。

 プロジェクトに参加する演奏家には、現在までのところパク・ヘユンとともに、ヴァイオリニストの三浦文彰、そして、ピアニストのリーズ・ドゥ・ラ・サール、ヤン・リシエツキらの名前があがっている。なかでも第一弾となるパク・ヘユンは、期待の超大型新人だ。


 1992年1月生まれ、今年18才になる韓国出身のヴァイオリニストパク・ヘユンは、2009年、若干17才にしてミュンヘン国際コンクールで史上最年少優勝を果たし、世界中の注目を集めることとなった。すでに、バイエルン放送交響楽団、マリインスキー歌劇場管弦楽団など、多くの著名オーケストラとも競演、特に指揮者のサー・ロジャー・ノリントンからの評価は高く、今年5月のシュトゥットガルト放送交響楽団との来日公演でもソリストに指名したほどだ。
 韓国のヴァイオリニストとしては世界的指揮者のチョン・ミュンフンの姉チョン・キョンファに比肩する世界的な活躍が期待されているが、世界を驚愕させたチョン・キョンファ同様、その才能は天賦のものと言っていいだろう。確かな技術に裏打ちされた、情感あふれる表現は、およそ18才のそれとは思えないほど磨き抜かれ、その響きはどこまでも美しく、透明で、艶やかだ。
 演奏する曲目は、どれも彼女の魅力をアピールするにふさわしい曲ばかり。ラヴェル《ツィガーヌ》、ワックスマン《カルメン幻想曲》では華麗な超絶技巧をこれでもかと披露し、R.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタでは、その美しい詩情溢れる音楽を、情感たっぷりに聴かせることだろう。
(文:唯野正彦)




2010-12-13 14:09 この記事だけ表示
 
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