プロジェクト3×3 Vol.2 リーズ・ドゥ・ラ・サール ピアノ・リサイタル[公演情報]

たんなる「天才美少女」とは呼ばせない! 天賦のピアニストがリスト年に贈る、オール・リスト・プロ。

リーズ・ドゥ・ラ・サール
(C)Lynn Goldsmith

 これから確実に世界に羽ばたくであろう才能豊かな若い演奏家が、3年間に渡り、国内3都市で継続的に演奏する画期的なプロジェクト、「プロジェクト 3×3」。その第2弾として、「天才美少女」ピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サール が登場する。

【東京公演】

【大阪公演】

 私は今でも忘れることはない。あの日のことを。
 そう、それは、3年ほど前。2008年6月、上野の東京藝術大学奏楽堂でのできごと。 なんの予備知識もなく、さほど期待もせずに出かけた、ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会。そこで彼女は、モーツァルトのピアノ協奏曲を弾いた。その演奏もいまだ感銘深いものだったが、私をさらに驚かし、身震いさせたのが、アンコールで弾いたバッハのオルガン小曲集《主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる(BWV639)》(A.タルコフスキーの映画『惑星ソラリス』のテーマ曲でもある)のピアノ編曲版(F. ブゾーニ)だった。
 当時、まだ19歳の少女の演奏。だがしかし、そうとは思えない、長く深い人生を巡ってきたかのような、これまでまるで聴いたことのない、成熟しきった、静かで深々とした、それでいて瑞々しい、優しく、慈悲深いバッハが、そこにあった。私の心は鷲づかみにされた。

(C)STEPHANE GALLOIS / NAIVE

 なぜ、ここまで人の心をえぐる演奏ができるのか? 個性的なテンポ、揺れ、繊細さが、彼女の音楽を決定づけていると言ってもいいだろう。「天才美少女」というキャッチフレーズが一人歩きしている嫌いもあるが、単なるビジュアルありきの少女ではない。まさにそれらは、「天賦の才」そのものなのだ。
 優れた感性による、詩情に充ち満ちた美しい響が持ち味の彼女は今年、リスト生誕200年の記念イヤーにふさわしく、オール・リストのプログラムに挑戦する。
 さきに紹介したバッハと今回演奏するリストの作品がカップリングされたCDをすでに2005年に発表していることからもわかるように、彼女にとって、リストとバッハは相通じるものでもあり、また、自信の作曲家でもある。
 あれから時が過ぎ、彼女もさらに大きく成長したに違いない。22歳の女性とは思えないほど、研ぎ澄まされた、完成された音楽が、そこにあるはずだ
 まずは、ここにある動画で、彼女の最新の演奏を聴いてみてほしい。これを聴いて心動かされない人はいないだろう。
 今年から毎年3年間にわたって彼女の演奏を、そして、彼女の音楽家としての成長を、驚くべき低料金で体感し、聴くことができるのだ。望外の悦びというしかない。

(文:唯野正彦)


【東京公演】

【大阪公演】

<関連公演> プロジェクト3×3 Vol.1 パク・ヘユン ヴァイオリン・リサイタル



2011-02-02 19:05 この記事だけ表示
 
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