ホセ・カレーラスが故郷スペインの「サルスエラ」を熱唱する[公演情報]

 「三大テノール」の一人として知られる世界的テノール歌手、ホセ・カレーラスがサントリーホールに登場。今回は、ピアノ伴奏によるリサイタルのほか、スペインの民衆オペラというべき「サルスエラ」からの歌をオーケストラをバックに熱唱する。スペイン出身のカレーラスにとっては、最も身近な音楽といえる「サルスエラ」。ある意味、60歳を過ぎた彼の原点回帰なのかもしれない。スペインの情熱と哀愁を披露する。



 ホセ・カレーラスといえば、一世を風靡した「三大テノール」の一人。残念なことにルチアーノ・パヴァロッティは2007年に亡くなってしまったが、今も、プラシド・ドミンゴとともにオペラ界の巨星であることには違いない。かつて帝王カラヤンに寵愛され、ドン・カルロ、《カルメン》のドン・ホセ、《トスカ》のカヴァラドッシなどで最高の評価を受けていたカレーラスが、白血病に倒れたのは、1987年のことだった。しかし、1988年に奇跡的にカムバック。1990年には、復帰したカレーラスの全快をパヴァロッティとドミンゴが祝い、最初の「三大テノール」コンサートがローマでひらかれた。以後、現在に至るまで世界の桧舞台で活躍を続けている。そんなカレーラスは、故郷バルセロナに「ホセ・カレーラス国際白血病財団」を創設するなどの社会的な貢献も行っている。
 スペイン出身のカレーラスにとって、サルスエラは音楽的な故郷といえよう。サルスエラは、スペインの国民的なオペラ。セリフ付きの歌芝居であり、オペレッタやミュージカルに近いともいえる。その題材はスペインに根ざした民族的なものが多く、スペインの人々に日常的に親しまれている。カレーラスは、サルスエラ・アルバムを録音するほど、サルスエラを得意としている。コンサートで、彼は何を聴かせてくれるのだろうか。
 また、今回はロレンツォ・バヴァーイのピアノ伴奏によるソロ・リサイタルもある。三大テノールで最も若く、青年のような瑞々しい歌声を聴かせるカレーラスも、もう60歳を過ぎた。最近はオペラの舞台にもほとんど出なくなった彼の生声を、ピアノだけの伴奏で、サントリーホールのような音響の良いコンサート専用ホールで聴くのは、大変貴重な機会であり、最高の贅沢といえよう。
 熱唱型の舞台で知られるカレーラスが、今回、どんなに熱い歌声を聞かせてくれるのであろうか。特にスペインの情熱と哀愁であるサルスエラなら、さらなるヒートアップが期待できる。

(文:山田治生)


公演概要

■中外製薬Presents ホセ・カレーラス
テノール・リサイタル「Sogno〜夢」

【出演者】
テノール:ホセ・カレーラス
ピアノ:ロレンツォ・バヴァーイ
【公演日】
2011/11/29(火)

■SAISON CARD PRESENTS ホセ・カレーラス
テノール・コンサート「サルスエラ〜スペインの情熱と哀愁」

【出演者】
テノール:ホセ・カレーラス
指揮:未定
管弦楽:未定
【公演日】
2011/12/2(金)




2011-06-09 17:36 この記事だけ表示
 
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