【記者会見レポート】バイエルン国立歌劇場、メトロポリタン・オペラ[公演情報]

 奇しくも、6月5日(日)、東京で2つの海外オペラハウスの記者会見が開かれた。一つはヨーロッパ、ドイツが誇る3大歌劇場の一角バイエルン国立歌劇場。そして、既に先日名古屋で公演を開始し、東京へ移動した世界があこがれるメトロポリタン歌劇場(MET)。


バイエルン国立歌劇場 総裁ニコラウス・バッハラー、音楽総監督 ケント・ナガノ 緊急来日記者会見

 6年ぶりとなる日本公演に先駆け、バイエルン国立歌劇場ニコラウス・バッハラー総裁とケント・ナガノ音楽総監督が6月5日(日)11時より記者会見が行われた。

 バッハラー総裁とナガノ音楽総監督は、今回の東日本大地震による原発事故の影響から多くの団体やアーティストが来日を取りやめる中、バイエルン国立歌劇場は予定通り日本公演を開催することを表明。6月5日(日)現在エディタ・グルベローヴァをはじめ、全ての出演ソリストからキャンセルの表明はないことを言明した。

 記者会見の前日に青山学院管弦楽団とのチャリティーコンサートに出演したケント・ナガノ氏は「学生オケとやりたかった。才能に溢れた学生たちが、音楽家になるのか、また他の様々な分野における先導者になるかに関わらず、彼ら一人一人が我々の未来を牽引し、確かな未来をつくるのだろうと信じています。そして、今回の公演で彼らの熱い想いが伝わりました。私はこの経験で、楽観することができました。」と語った。

 バッハラー総裁、ケント・ナガノ氏が何度も言った「楽観」という言葉が非常に明るい未来を感じさせてくれた。9月の来日まで、あと3ヶ月と数日。オペラ界の先頭を走るバイエルン国立歌劇場が待ち遠しい!

>>「バイエルン国立歌劇場」特集ページ



メトロポリタン・オペラ2011年 日本公演 記者会見

 METもネトレプコやソリストの降板など、出演者が大幅に変わりはしたが、ピーター・ゲルブ総裁をはじめ、主席指揮者のファビオ・ルイージ、ジャンナンドレア・ノセダ、歌手陣はバルバラ・フリットリ、マリーナ・ポプラフスカヤ、ピョートル・ベチャワ、マリウシュ・クヴィエチェン、ヨンフン・リー 、ルネ・パーペ 、ディミトリ・ホロストフスキーと勢ぞろい。残念ながら、ディアナ・ダムラウなど「ランメルモールのルチア」出演者はゲネプロのため出席することができなかった。また、急遽出演が決まったロランド・ヴィラゾンはまだ日本に来日していないため欠席。

 一同、東日本大地震の被災者及び、日本に対して哀悼の意を表した後、総裁のゲルブ氏は「やっと来日を果たせてうれしい。日本に音楽を届けられることに大きな誇りを感じている。今回の来日公演は世界中の音楽業界が注目している。だからこそ、急遽キャストが変更になった時、実現のために世界のオペラ界が協力してくれたのだと思う。」 主席指揮者のルイージ氏は「音楽で精神的な支援、心の支えとなれればいいと思っている。」と述べた。急遽、降板した歌手に代わり出演が決まった、ヨンフン・リーは「大地震のあといつも自分の通う教会の仲間たちと、日本のために祈っていました。何か自分にできることはないかと、神に問うていたが、今回出演の話が来たときに、これが神からの答えだと思い、即承諾しました。音楽を通して、世界中が日本の事を愛している、一緒に困難をシェアしようというメッセージを伝えたいと思います。」と答えた。

 日本でも人気のあるホロストフスキーは「ロシア人として近隣の諸国である日本の大変な時期にこのように日本にきて、世界有数のオペラハウスMETともに来日できたことを誇りに思います。」など、どの出演者も優しく、時にはユーモアに抱負を語ってくれた。

 東京公演は6/8のボエーム、6/9は「ランメルモールのルチア」の初日。出産したばかりの乳幼児を連れて来日しているディアナ・ダムラウや、この1公演のためだけに来日した、ロランド・ヴィラゾン。「狂乱の場」だけでなく、全てのシーンで聴衆を魅了した高度なテクニックと表現力のダムラウ。ヴィラゾンの柔らかな歌声。まさに奇跡の様な一夜でした。
 公演は6/19の「ラ・ボエーム」まで続きます!

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2011-06-10 19:00 この記事だけ表示
 
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