五嶋龍(vn) ヴァイオリン・リサイタル2012ジャパンツアー、五嶋龍にインタビュー![インタビュー]

 2010年にクラシック音楽の殿堂カーネギーホールでのデビューを果たしたヴァイオリニストの五嶋龍。今年6月にはニューヨークのオルフェウス室内管弦楽団と日本ツアーを行い、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲で圧倒的な演奏を披露した。そんな彼が11月から12月にかけて3年ぶりに日本でのリサイタル・ツアーを行う。

 予定プログラムは、プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第1番、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第2番、パガニーニの作品(「わが心はうつろになりて(ネル・コル・ピュウ)」変奏曲の予定)、そして、ラヴェルの「ツィガーヌ」。最大の注目は五嶋龍が20世紀ロシア(ソ連)のプロコフィエフの作品を演奏することだろう。

 

 「プロコフィエフの第1番は、今回のツアーのメインですが、最初に演奏して、衝撃的な強いインパクトを与えたいと思っています。『素晴らしい』と気に入ってくださる人もいれば、『聴きづらかった』と嫌う人もいるでしょう。僕は大好きな曲で、最初にさらって(練習して)いるときから強いアイディアが一杯浮かんできました。プロコフィエフが時代のプロパガンダや強制的な嗜好のなかで対立的な自分のインディヴィジュアリズム(個人の尊重)を持ち、そのテンションがポジティヴなエネルギーとネガティヴなエネルギーのどちらも生み出しました。それが聴いていて気持ちの良いところと聴き心地の悪さの両方になるのでしょう。その暗さは、皮肉やユーモアが得意なプロコフィエフらしくなくて、どちらかというと、ショスタコーヴィチに似ていると感じます。
 これこそ、一人ひとりが違うものを感じる曲だと思います。僕は、こういうメッセージなんだろうなという思いを込めて、自分が思ったように弾きますので、嫌いという人が出ても成功なんです。不気味で暗すぎる曲といわれてもかまわない。ただ、どうでもいいと思われるのは困ります。」

 そして、ベートーヴェン、パガニーニ、ラヴェル・・・
「ベートーヴェンの2番は、短くて、明るくて、リズミック。パガニーニの『ネル・コル・ピュウ』は、さびしいテーマですが、テクニックによって、喜びにも、皮肉にも、いろんな感情表現になります。それを一口ずつ味わっていただきたいです。『ツィガーヌ』は自由に弾きますが、とてもセンシュアル(官能的)な音楽なので肌で感じてほしいと思います。
 すべての曲を気に入ってもらうことは期待していません。何か1曲か2曲、『これ良かったな』と持ち帰っていただけるようなものがあれば、それでいいと思います。」

〔取材・文/山田治生〕
〔インタビュー写真/坂野則幸〕

 

公演概要

五嶋龍(vn) ヴァイオリン・リサイタル2012 ジャパンツアー


<公演日時・会場>
▼11月
11/21(水)19:00   浦添市てだこホール 大ホール
11/23(金・祝)15:00 福岡シンフォニーホール
11/24(土)15:00   静岡市清水文化会館マリナート
11/25(日)14:00   ザ・シンフォニーホール
11/27(火)19:00   群馬音楽センター
11/28(水)19:00   電力ホール
11/30(金)19:00   川口総合文化センター・リリア メインホール

▼12月
12/1(土)14:00   函館市芸術ホール
12/2(日)13:30   札幌コンサートホールKitara 大ホール
12/5(水)19:00   サントリーホール
12/8(土)15:00   まつもと市民芸術館 主ホール
12/9(日)15:00   石川県立音楽堂コンサートホール

※一部イープラスでは取扱いのない会場もございます。

<共演>
ピアノ:マイケル・ドゥセク

<演奏予定曲目>
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 へ短調 Op.80
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 Op.12-2
ほか
※曲目、曲順変更の可能性がございます。予めご承知下さい。




2012-06-26 18:10 この記事だけ表示
 
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