無限に広がるバッハの宇宙…堤剛、満を持しての無伴奏全曲!堤剛からみなさまへメッセージ![公演情報]

 日本のクラシック音楽の水準が今ほどに達していなかった時代から、日本人演奏家の代名詞として世界を股にかけて活躍。チェロ界、いや日本音楽界の首領(ドン)たる堤剛が無伴奏チェロ組曲一挙全曲演奏に挑む―この公演に胸躍らないクラシック愛好家はいないだろう。
 「チェロの旧約聖書」とさえ言われるほど崇高、神聖なものである同曲を、堤剛は二回全曲録音をしており、生涯にわたって演奏会で取り上げるなど、その思い入れ方は信仰の域に達している。どこまでも深く、そして楽曲に対する愛情溢れたその音楽には、どんな形容詞もふさわしくない。強いて言えば「これぞバッハ!これぞ堤剛!」といったところか。
 語り継がれるであろう“約束された”伝説の公演。この公演に立ち会った我々は、まさに歴史の証人となれるだろう。

堤 剛からみなさまへ

 私がチェロを弾き始めて以来、J.S.バッハの組曲は何時もそこにありました。バッハと共に成長して来た、と言えるかも知れません。私が最初に聴いたチェロのレコードはパブロ・カザルス氏による第3番の組曲でした。SPレコードでしたのでプレリュードでさえ何回か盤面を換えなくてはならなかったのを覚えています。
 私が師事させていただいた斎藤秀雄先生の基本的なお考えは、「バッハは全ての元になっている」というものでした。10年の間に3回繰り返し教えて頂いたのですが、1回毎に音楽の神髄に迫って行くのがはっきりと感じられました。
 その体験が今の私のチェロ演奏のバックボーンになっていると思います。留学先のインディアナ大学で教えて下さったシュタルケル先生は組曲全6曲の録音を3回されましたが、その度毎にその時の研究成果が現れております。先生はよく「録音というのはその時点で自分が望み得る最高のものを残すことなのだよ」と仰っておられましたが、私もその精神を生かすべく今回の全曲演奏にのぞみたいと考えております。

堤 剛

堤 剛プロフィール


 名実ともに日本を代表するチェリスト。
 幼少から父に手ほどきを受け、1950年に8歳で第1回リサイタルを開いた。桐朋学園子供のための音楽教室、桐朋学園高校音楽科を通じ齋藤秀雄に師事し、1956年に文化放送賞、翌1957年に第26回日本音楽コンクール第1位および特賞を受賞。1960年にはN響海外演奏旅行にソリストとして同行して欧米各地で協演し大絶賛された。
 1961年アメリカ・インディアナ大学に留学し、ヤーノシュ・シュタルケルに師事。1963年よりシュタルケル教授の助手を務める。同年ミュンヘン国際コンクールで第2位、ブダペストでのカザルス国際コンクールで第1位入賞を果たし、以後内外での本格的な活動を開始。
 現在に至るまで、日本、北米、ヨーロッパ各地、オーストラリア、中南米など世界各地で定期的に招かれ、オーケストラとの共演、リサイタルを行っている。
 共演した主なオーケストラには、ボストン響、アメリカ響、モントリオール響、バンクーバー響、トロント響、フィルハーモニア管、スイス・ロマンド管、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ウィーン響、ドレスデン・フィル、チェコ・フィル、プラハ響、ローマ・サンタチェチーリア管など、枚挙に暇がない。
 また、日本のオーケストラの海外公演にもしばしばソリストとして選ばれ、1974年新日本フィル世界演奏旅行、1984年東京フィルのヨーロッパ公演、1986年N響のニューヨーク公演に同行した。
 1991年から2011年までの20年にわたり、竹澤恭子、豊嶋泰嗣らと共にサントリーホールで結成された、“フェスティバル・ソロイスツ”においては、毎年内外から多彩なソリストを招いて室内楽コンサートを開催。室内楽演奏会という形態における一つの時代を創った。また、“堤剛プロデュース”と題するリサイタルシリーズも毎年開催、チェロの様々な魅力を意欲的なプログラミングを通して紹介するシリーズとして注目を集めている。
 そのほか、パリでのロストロポーヴィチ国際チェロコンクール、ミュンヘン国際コンクールなど多くの国際コンクールの審査にもしばしば招かれている。
 これまでに受賞した主な賞としては、『1992年度日本芸術院賞』をはじめ、1971年《バッハ無伴奏チェロ組曲》全曲連続演奏会、シュタルケルとの共演、日本音楽の紹介などの目ざましい活動と成果に対して贈られた『第2回サントリー音楽賞』、1973年ブリュッセルの“ウジェーヌ・イザイ財団”より作品への優れた解釈に対して贈られた『ウジェーヌ・イザイ・メダル』、1974年“ニッポン放送新日鉄コンサート”のために録音した、三善晃の協奏曲演奏に対して贈られた『芸術祭放送大賞』、1987年『第7回有馬賞』及び『モービル賞』、1992年日本芸術院賞、1997年のサントリーホール堤剛プロデュース公演で現代日本の作曲家たちを取り上げた成果による『1998年中島健蔵音楽賞』などがある。2009年秋の紫綬褒章を受章。また同年、天皇陛下御在位二十年記念式典にて御前演奏を行った。
 レコード録音における活躍も目ざましく、《バッハ無伴奏チェロ組曲全6曲》で1970年度芸術祭優秀賞を、《ベートーヴェン・チェロ・ソナタ全集》で、1980年度レコードアカデミー賞および芸術祭優秀賞を受賞した。2009年には満を持しての再録音となる、「バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)」が、2010年には、演奏活動60周年記念盤「アンコール」(ともにマイスターミュージック)がリリースされ、絶賛を浴びている。
 2001年より霧島国際音楽祭音楽監督。1988年秋より2006年春までインディアナ大学の教授を務め、2004年4月より桐朋学園大学学長の任にある。2007年9月、サントリーホール館長に就任。日本芸術院会員。


公演概要

堤剛(vc)

<公演日程・会場>
2013/4/7(日) 横浜みなとみらいホール 大ホール (神奈川県)
(13:00開演 16:15終演予定 休憩2回)
<曲目>
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲[全6曲]
第1番/第5番/第2番/第6番/第4番/第3番



2012-11-30 19:02 この記事だけ表示
 
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