伝説のピアニスト、パウル・バドゥラ=スコダから、最後の来日公演を前に、日本のファンへメッセージが届きました![インタビュー]

 現役最年長ピアニストの一人であるパウル・バドゥラ=スコダがこの6月に最後の日本公演を行う。1927年ウィーン生まれの巨匠が、メール・インタビューに応えてくれた。

2014/5/28(水)福岡公演

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2014/6/5(木)東京公演、6/7(土)広島公演

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2014/6/10(火)神奈川公演

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メールインタビュー

――今回のコンサートは前半がソロ・リサイタル、後半がオーケストラとの協奏曲という形式で行われますね。
「一つのコンサートでソロと協奏曲を演奏したことはありませんので、今回の試みにとてもわくわくしています」

――今回のコンサートには、ウィーンと関わりの深い3人の作曲家の作品、つまり、モーツァルトの幻想曲 ニ短調 K.397とピアノ協奏曲第27番、ハイドンのピアノ・ソナタ 第20番ハ短調、シューベルトの即興曲 作品90 D.899を選ばれましたね。
「モーツァルト、シューベルト、ハイドンは、私にとって親友のような存在です。もちろん、ベートーヴェンもそうです!私は楽譜を通じて、彼らの喜びや苦しみといった“言葉”を理解することができます。音と音の間、そしてその奥にあるメッセージを読み解き、表現するようにしています。今回のプログラムは、前半は暗めで、後半は明るく喜びに溢れる曲を組み合わせるなど、曲間のバランスとハーモニーを大切にしました」

――最近、プラハ室内管弦楽団と録音したモーツァルトのピアノ協奏曲第15番、第20番、第24番、第25番(キングインターナショナル)などでも弾き振りをされていますが、今回も東京交響楽団を相手に弾き振りをされます。どうして弾き振りをされるのですか?
「弾き振りだと、私の解釈で音楽を創ることができます。私は昔に比べると“正しい演奏方法”で演奏できるようになってきました。特に、正しいテンポで演奏できるというのは大事なことです。近年は、緩徐楽章でもゆったりしすぎないようにし、作曲家が記したテンポに近づけることを心がけています。モーツァルトのピアノ協奏曲第27番は、彼が残した最後の協奏曲ですので、このコンサートにぴったりだと思います」

――非常に長くピアニストとして活躍されていますが、長く続ける秘訣や健康のためにされていることなどはありますか?
「音楽は私たちの人生を豊かにします。私は演奏だけでなく、音楽を教えたり、執筆や録音などもします。年齢には関係なく、いつも聴いて下さる皆様にハーモニーと喜びを与えることができたら、と思いながら演奏しています。健康のためには、練習のほかに、体操、公園や森の散歩、詩を読むこと、健康的な食事を心がけ、穏やかな心を保つようにしています」

――とても残念なことに今回が日本での最後のツアーになると聞きました。日本での思い出や好きな場所についてお話しいただけますか?
「私は日本の温泉が大好きで、日本を訪れる時はいつも温泉で英気を養ってから演奏にのぞみます。そして、日本の自然も、美術も、もちろん食べ物も好きで、陶器や書道などの芸術は特別に美しいと思います。昔、京都の骨董市へデームスと共に行ったとき、日本の美意識の素晴らしさを彼に教えてもらいました」

――最後に日本のファンにメッセージをいただけるでしょうか?
「日本のクラシック音楽ファンの皆様は、いつも誠実で、私の演奏を熱心に聴いてくれます。そんな皆様に、音楽の喜びと感動をお届けできることを願っています。そして、皆様の情熱と愛情に、私が今一度“日出づる国”を訪れるための元気をもらえるのです!」

 かつてイェルク・デームス、フリードリヒ・グルダとともに「ウィーン三羽烏」の一人に数えられた、ウィーンの伝統を受け継ぐ伝説的な巨匠、パウル・バドゥラ=スコダ。86歳を超えてなお新たな試みに挑む日本での最後の公演には、ハイドン、モーツァルトらのウィーン古典派音楽、そして、ウィーン生まれのシューベルトの作品といった彼の十八番のレパートリーが並べられている。なかでもモーツァルトの最晩年の澄んだ境地を表すピアノ協奏曲第27番は、巨匠とのお別れに最もふさわしい曲といえるだろう。

[インタビュー/山田治生]


【関連記事】パウル・バドゥラ=スコダ、ラスト・コンサートの見どころ

公演概要

パウル・バドゥラ=スコダピアノ・リサイタル


<公演日程・会場>
2014/5/28(水) アクロス福岡シンフォニーホール (福岡県)

<出演>
パウル・バドゥラ=スコダ

<曲目>
ハイドン:アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob. XVII-6
ハイドン:ピアノ・ソナタ ハ短調 Hob. XVI-20
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K457
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 「悲愴」 作品13
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第15番 ニ長調 「田園」 作品28

パウル・バドゥラ=スコダ(p) ラスト・コンサート


<公演日程・会場>
2014/6/5(木) すみだトリフォニーホール 大ホール (東京都)

<出演>
指揮・ピアノ:パウル・バドゥラ=スコダ
管弦楽:東京交響楽団

<曲目>
■第一部 リサイタル
モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K397
ハイドン:ピアノ・ソナタ ハ短調 Hob. XVI−20
シューベルト:4つの即興曲 作品90, D899
■第二部 協奏曲の夕べ
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K595

ピアノリサイタル さよならコンサート


<公演日程・会場>
2014/6/7(土) 上野学園ホール (広島県)

<出演>
パウル・バドゥラ=スコダ

<曲目>
ハイドン:アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob. XVII-6
ハイドン:ピアノ・ソナタ ハ短調 Hob. XVI-20
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K457
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 「悲愴」 作品13
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第15番 ニ長調 「田園」 作品28

みなとみらいアフタヌーンコンサート2014前期
「生ける伝説―ファイナル・コンサート」 パウル・バドゥラ=スコダ ピアノ・リサイタル


<公演日程・会場>
2014/6/10(火) 横浜みなとみらいホール 大ホール (神奈川県)

<出演>
パウル・バドゥラ=スコダ

<曲目>
ショパン:ワルツ第3番、第7番、第6番「小犬のワルツ」/ノクターン第7番、第8番/マズルカ第18番、第19番、第20番、第21番/舟歌/シューベルト:ソナタ第21番


2014-04-28 13:43 この記事だけ表示
 
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