ウィーン少年合唱団、来日記者会見レポート[公演情報]

 ウィーン少年合唱団が来日し、4月24日にANAインターコンチネンタルホテルで記者会見がひらかれた。「天使の歌声」とも称されるウィーン少年合唱団の起源は、1498年に神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世がウィーンの王宮礼拝堂のために創設した聖歌隊にまで遡る。シューベルトやハイドンもその王宮礼拝堂付属少年聖歌隊で歌っていた。初来日は1955年で、以来、日本でも絶大な人気を誇る。今回は来日60周年記念特別公演である。最近、ユニバーサルミュージック(ドイツ・グラモフォン)との長期提携をが発表され、秋にはクリスマス・アルバムのリリースが予定されるなど、ウィーン少年合唱団の活動はますます世界的に注目されている。

今回の日本公演を心待ちにしていたブルックナー組

 現在、ウィーン少年合唱団には10歳から14歳までの約100名の少年が所属し、シューベルト組、ブルックナー組、ハイドン組、モーツァルト組の4グループに分かれて活動している。今回来日したのは、ブルックナー組の25名。記者会見にはウィーン少年合唱団団長で芸術監督のゲラルト・ヴィルト、ブルックナー組カペルマイスターのマノロ・カニンも出席した。
 今回の日本公演では、「軌跡〜初来日へのオマージュ〜」(A)と「未来へ〜日本への祈り〜」(B)という2つのプログラムが用意され、シュトラウス・ファミリーのワルツやポルカなどのウィーンゆかりの音楽だけでなく、モーツァルトやメンデルスゾーンの宗教音楽、ABBAやマイケル・ジャクソンのヒット曲、ミュージカル・ナンバーや映画音楽、そして、「ふるさと」や「花は咲く」の日本の歌などなど、世界中の多彩な音楽が歌われる。また、プログラムによっては、団員の楽器演奏や踊り(!)も披露される。ヴィルト監督は「楽しく愉快な舞台になります」という。
 カペルマイスター(指揮&ピアノ)のマノロ・カニンは、イタリアのトレヴィーゾ出身。イタリア出身の音楽家がウィーンに招かれるのは、サリエリが宮廷楽長を務めた時代からの伝統といえるかもしれない。2008年からブルックナー組の指導にあたっているカニンは、「ブルックナー組は、2011年に予定されていた来日が東日本大震災によって中止されたので、今回の日本公演を心待ちにしていた」と語る。

 この日の会見では、カニンの指揮&ピアノ伴奏で、《サウンド・オブ・ミュージック》より「エーデルワイス」、「ハッピー」、「ふるさと」が歌われた。「エーデルワイス」ではウィーン少年合唱団の澄んだ歌声に魅了される。ファレル・ウィリアムスの「ハッピー」では手拍子入りでヒップホップのリズムが披露された。アカペラで歌われた「ふるさと」からは彼らの日本への思いが伝わってきた。
 本公演では、芸術監督ヴィルト自ら作曲を手掛けた「マイ・ソング」が世界初演される。インドのノーベル賞受賞詩人タゴールの詩をテキストとした新作。そして、ヨーゼフ・シュトラウスの「水兵のポルカ」のコーラス版が世界初披露されるのも楽しみ。ウィーン少年合唱団といえば、セーラー服。彼らにぴったりの作品といえよう。
 ウィーン少年合唱団のメンバーといえども、まだ、10代前半の少年たち。フランチェスコ君は「日本ではテーマパークに行くことが楽しみ」と言い、ミヒャエル君は「僕は日本の文化に興味があるので、京都に行って、神社仏閣を訪ねたい」と語る。そして、フィリップ君が「日本のファンの皆様、コンサートでお会いするのを楽しみにしています」というメッセージを残してくれた。

[取材・文=山田治生]
[撮影=居坂浩文]

公演概要

ウィーン少年合唱団

<公演日程・会場>
2015/5/5(火・祝)〜5/25(月)  サントリーホール 大ホール (東京都)
2015/5/12(火)  札幌市教育文化会館 大ホール (北海道)
2015/5/14(木)  仙台電力ホール (宮城県)
2015/5/16(土)  愛知県芸術劇場コンサートホール (愛知県)
2015/5/17(日)  岸和田市立 浪切ホール 大ホール (大阪府)
2015/5/19(火) 長崎ブリックホール (長崎県)
2015/5/22(金)〜6/14(日)  東京オペラシティ コンサートホール (東京都)
2015/5/23(土) 横浜みなとみらいホール 大ホール (神奈川県)
2015/6/7(日)  ミューザ川崎シンフォニーホール (神奈川県)
2015/6/11(木)  東京芸術劇場 コンサートホール (東京都)

<出演・曲目>
出演:ウィーン少年合唱団 ブルックナー組



2015-04-27 19:20 この記事だけ表示
 
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