サントリーホール スペシャルステージ2015 チョン・ミョンフン 公演の見どころをご紹介![公演情報]

 サントリーホールの人気プログラム<スペシャルステージ>の2015年は、「日韓国交正常化50周年」を記念して、世界的な指揮者【チョン・ミョンフン】が登場!

アジア出身の真に世界的な名指揮者のひとり、チョン・ミョンフン

 アジア出身の真に世界的な名指揮者といえば、日本の小澤征爾、インドのズービン・メータ、そして、韓国のチョン・ミョンフンの3人があげられよう。

 チョン・ミョンフンは、1989年に36歳の若さでパリ国立オペラの音楽監督に抜擢され、その後、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団、フランス国立放送フィルの音楽監督、ドレスデン・シュターツカペレの首席客演指揮者を歴任。ウィーン・フィルやベルリン・フィルに客演し、オペラではウィーン国立歌劇場やミラノ・スカラ座にも招かれる、まさに現代を代表するマエストロの一人である。そんな彼が、今秋、世界のビッグアーティストの今に焦点をあててその音楽を多角的にとらえて披露する「サントリーホール スペシャルステージ」に登場する(このシリーズにはこれまでに内田光子、ギドン・クレーメル、五嶋みどりらが出演している)。今回、チョン・ミョンフンは、日韓国交正常化50周年を記念して、ソウル・フィルと東京フィルを指揮する。また、1974年のチャイコフスキー国際音楽コンクール・ピアノ部門で第2位に入賞した彼のピアニストとしての魅力を聴く室内楽コンサートもひらかれる。

 2005年からソウル・フィルの音楽監督を務めるチョンは、国籍を問わず広く優秀な奏者を集め、同フィルのアンサンブルを鍛え、彼らを世界水準のオーケストラにまで育て上げた。チョン&ソウル・フィルのコンビは、ドイツ・グラモフォンで録音を行い、これまでに、マーラーの交響曲第1,2、9番、ベートーヴェンの交響曲第5,9番、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」などのCDをリリースしている。今回のコンサートでは、チョンが最も得意とするブラームスが取り上げられる。「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲」では、チョンの信頼の厚いスヴェトリン・ルセヴと韓国の若い世代を代表するチェリスト、ソン・ヨンフンがソリストを務める。ルセヴは、若くしてパリ国立高等音楽院教授を務めるだけでなく、フランス国立放送フィルのコンサートマスターとソウル・フィルの首席客演コンサートマスターを兼務する気鋭のヴァイオリニスト。ブラームスの晩年の作品である「二重協奏曲」と交響曲第4番は、チョンの円熟を聴くには最適の曲といえよう。

 チョンは、2001年から10年まで東京フィルのスペシャル・アーティスティック・アドヴァイザーを務め、同フィルを牽引した。現在は桂冠名誉指揮者のポストにあり、チョンは東京フィルのことを「日本のファミリー」と呼ぶ。東京フィルとのコンサートでは、ヴェルディのオペラ「椿姫(ラ・トラヴィアータ)」(抜粋)とマーラーの交響曲第1番「巨人」が演奏される。「椿姫」(抜粋)では、ソプラノの天羽明惠とバリトンの甲斐栄次郎を招き、チョンのオペラ指揮者としての実力を堪能する。マーラーの交響曲第1番「巨人」は、チョンと東京フィルとが何度も手掛けてきた十八番のレパートリー。チョンの情熱的な音楽が満喫できることだろう。

 「ピアニスト チョン・ミョンフンの室内楽」でも、チョンが愛するブラームスの作品が取り上げられる。前述のルセヴのほか、ヴァイオリンの成田達輝、ヴィオラのファン・ホンウェイ、チェロの堤剛とともに、ブラームスのピアノ三重奏曲第3番やピアノ五重奏曲を弾く。チョンの味わい深いピアニズムが聴けるだろう。また、ブラームスのピアノ五重奏曲は、70歳以上の人々のためのスペシャル・コンサート「アクティヴ・シニアでいるために」でも演奏される。そのほか、チョン・ミョンフンによる指揮の公開マスタークラスも開催される。オーディションによって選ばれた若い指揮者へのチョンの指導を見ることによって、チョンの音楽作りの秘密を知ることができる。
 今年の「サントリーホール スペシャルステージ」は、チョン・ミョンフンの指揮者、ピアニスト、教育者としての多彩な魅力に触れる絶好の機会となるであろう。

[取材・文=山田治生]

公演概要

サントリーホール スペシャルステージ2015 チョン・ミョンフン
〜日韓国交正常化50周年記念〜

<公演日程・会場>
2015/10/19(月)〜10/22(木) サントリーホール 大ホール (東京都)

<出演・曲目>
<10月19日(月)>オーケストラ公演I 「チョン・ミョンフン&ソウル・フィル」
指揮:チョン・ミョンフン
ヴァイオリン:スヴェトリン・ルセヴ
チェロ:ソン・ヨンフン
管弦楽:ソウル・フィルハーモニー管弦楽団
<曲目>
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 op.102
(ヴァイオリン:スヴェトリン・ルセヴ、チェロ:ソン・ヨンフン)
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 op.98

<10月20日(火)>オーケストラ公演II 「チョン・ミョンフン&東京フィル」
指揮:チョン・ミョンフン
ソプラノ:天羽明惠
バリトン:甲斐栄次郎
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
<曲目>
ヴェルディ:オペラ『椿姫』(ラ・トラヴィアータ) から
(ソプラノ:天羽明恵 ほか)
マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」

<10月22日(木)>ピアニスト チョン・ミョンフンの室内楽
ピアノ:チョン・ミョンフン
ヴァイオリン:スヴェトリン・ルセヴ 他
ヴィオラ:ファン・ホンウェイ
チェロ:堤 剛
<曲目>
ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 op.60
ブラームス:ピアノ五重奏曲 ヘ短調 op.34



2015-06-11 19:41 この記事だけ表示
 
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