ワールド・プルミエ間近!東京のオペラの森2008 小澤征爾指揮≪エフゲニー・オネーギン≫演出家F.リヒターから構想メモが届きました![公演情報]
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【セットモデル】第1幕2場「手紙の場」。タチヤーナがオネーギンへの恋心を歌う。

 チャイコフスキーは、《エフゲニー・オネーギン》を「叙情的情景」の連なりであると形容したが、彼はプーシキンの作品に典型的な大地主と農奴、田舎者と都会人、夢想家と現実主義者といったアイロニカルな対立に目を向けず、タチヤーナやオネーギンたちは精神的なドラマの登場人物となった。
 今回の演出にあたり、何よりも若き主人公たちの、時代を超越した物語に興味を引かれた。彼らは愛や冒険を求め、争い合い、決闘までしでかす。互いを慕う気持ちも因習的な伝統の中では表現することができない。チャイコフスキーの主人公たちの感情は、張り詰めた氷の下に隠されているかのようだ。

■東京のオペラの森 2008
 オペラ公演 チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》

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【セットモデル】第3幕 タチヤーナとオネーギンの再会

 聴き手はタチヤーナの目を通して、この作品を観ることになる。タチヤーナは女流作家として紹介され、パートナーと充実した別の人生を送りたいと望んでいる。その彼女に別世界の扉を開いたのがオネーギンであった。
 だが、常に新しい冒険を求めるオネーギンにタチヤーナは共に暮らす未来像を描けない――タチヤーナの精神世界、希望は、夢見た幸福に生きることができない現実と内なる氷の世界の情景へとかすんでいく。
 この物語の舞台がロシアであることは、さほど重要ではない。重要なのは、互いに歩み寄ろうとせず、オネーギンのように人生の渇きに泉を求めてさまよい歩く人間たちである。快楽に耽り、大人になろうとせず、人間関係を肯定できず、孤独に取り残されてしまう人間像。人生への問いかけが《オネーギン》の中に散りばめられているのである。

by ファルク・リヒター



◆ファルク・リヒター(演出)

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 ユルゲン・フリムのもとで演出法を学び、"鮮烈なデビュー"と称賛された1996年以来、劇作家、演出家、翻訳家として、第一線で活躍。自身の戯曲はもとより、シェイクスピア作品からチェーホフ、オスカーワイルド、そして近年活躍している作家の作品の初演など、様々なオペラや劇作品、放送劇などの演出に意欲的に取り組んでおり、今後さらなる活躍が期待されている。

■東京のオペラの森 2008
 オペラ公演 チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》

指揮:小澤征爾
演出:ファルク・リヒター

4/13(日)〜4/20(日)東京文化会館大ホール (東京都)

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2008-03-06 13:00 この記事だけ表示
 
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